宝石商リチャード氏の謎鑑定(第一部)
宝石商リチャード氏の謎鑑定シリーズ。
これが1巻
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これが2巻
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これが3巻
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これが4巻
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これが5巻
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これが6巻
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以上で第一部完結。
初めて読んだとき、文章の美しさと表現の的確さに感動して気づいたら1巻を読み終わってました。文章読むのが気持ちよすぎて止まらない。こんな感覚久しぶりで感動した。内容も面白い。少ない文字数で的確に描写されてるから頭の中に映像がポンと浮かんで文字を読んでるのに文字以外の情報も大量に入ってきてそれなのに情報過多というか情報量が多すぎてわけわかんなくなるという感じもまったくないです。久しぶりにこんなに気持ちいい文章に出会いました。薦めてくれた方に感謝。
これ、わたしが御手洗シリーズが好きでおすすめしてたら、じゃあこれもきっと好きだよとおすすめしてもらったんですよね。お相手は御手洗シリーズは読んでないようなのですが、わたしの言う「御手洗シリーズのここが好き」ポイントを聞いていたら宝石商シリーズと互換性があると感じたらしく。わたしは宝石商シリーズを読み、お相手は御手洗シリーズを読んでいます。
結論ですがめちゃめちゃわかる。御手洗シリーズが刺さるならばおそらく刺さります。文章の系統は全然違うけれどリチャードと正義の関係性や感情面の遷移はなるほど好みの系統です。これは余談なので流してください。
1巻の時の他人同士であったリチャードと正義の関係性が時間経過と発生した事象に伴いどんどん変化していくのも達成感があるといいますか、こうなってほしいところにちょっと届かないぐらいの絶妙な位置に着地してくれる、だからこそ「ちょっと届かない」部分を次の話に求めて読み進めてしまう、という魔法がかかってるんですよね。楽しいです。本当に読むのが楽しい。
あと短編集というか1冊に4話ずつぐらい入っていて1話ずつは短いのでそれも読みやすさのひとつかもしれません。連ドラ見てるような感覚です。長編だとどうしてもゆるくなる箇所があるんですがそういうのがないんですよね。まぁ長編は長編でゆるくなる箇所がないと緩急つかないし緩急の無い長編は相当文章との相性が良くないと苦痛なのでないと困るんですけれど。
登場人物もひとりひとり魅力的なんですよ。メインの二人とは別で毎回問題を持ち込むというか、宝石商のお客様がいらっしゃって、時にはそのお客様が別のお話で新しいお客様を紹介している紹介者になっていたりと人間関係の意外さも現実味があるというか血が通ってる感覚があります。細かい部分のリアリティに引きずり込まれる。おすすめです。
今現在は6巻の途中なんですけれど、ここで第一部が完結するらしいので噛みしめて読みたいと思います。第二部はもう1冊目が出てて、2冊目はそろそろなのでそれまでには読んでしまいたいですね。これは新刊をリアルタイムで待ちたいです。